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生地と製品の世界は違う

製品の分野へ進出して改めて痛感したこと   金沢市内で貸店舗にてオーダードレスと併設して生地小売りのシヨップを
ひらいてはじめて個人のお客様へ販売する商売の面白さと難しさを知ることとなりました. 仕上がりドレスを納品して
代金をいただいたうえにあんなに喜んでもらえていい仕事だとかんじいったがいかんせん認知度がまだまだで
テレビ、雑誌の宣伝広告費を打つと客数がつくけどコストを突き抜けて売り上げが伸びることがなかなか難しい
ブライダルドレス業界も戦国時代 だいたいがフルオーダードレスの店など金沢になかったし長くターゲットにすべきは
演奏家用ドレスと定めてここは大一番勝負 オーケストラアンサンブル金沢の女性団員全員に寄付しよう 25名全員に
おひとりづつご希望のデザインで生地は一押しのポリレーヨンサテンでいかがと申し入れをしたら色までご希望され
3色に絞って貰って染色から25着すべてオーダー2度仮縫で春から年末まで10か月かかって納品したところ皆様
喜ばれて県知事秘書課から電話で谷本知事から感謝状贈呈するから知事室まできてよと なりました
女声団員きに入られたようでこのあとオーケストラ広報用写真、パンフレットに永らくご使用いただきました
 

石川県の生地展もアパレルも一体の総合繊維展に発展して従来の西村織物にオーダードレス美露土も出品し
露出を 増やしたり、テレビや雑誌で広告をうったり  そのころは広告をうつと来店客が多少あっても広告費を突き抜けて
売り上げが増えることはなく小売りビジネスも甘くはないな 地道に続けるしかないなと思っていたところ
展示会来場の三越のバイヤーからフォーマル展示販売のフェアに参加しないかとお誘いが  あの日本橋三越本店でです

2021-08-21 10:46:20

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オーダードレスへ進出




商品や取引先の変遷はこれまでいろいろとあったが明確な目標を設定して進めたことは何もなかつた 
ただかつてのような隷属的な下請け仕事は脱却して対等な立場でビジネスをしたい 自分の商品の価格
は自分できめたい 只一点それのみ願ってすべては出会いと運とご縁のみでやってきたが、不思議な縁で
ある出会いが   東京でカネボウオートクチュールのバターンナーをやっていた人物がうちの生地に惚れ込んだ
おりしも婚礼貸衣装がいっせいにドレス展開しだした時期でした もともと京都の呉服商が婚礼貸衣装という業態
を展開していた中で婚礼衣装がいっせいにドレスに代わってどの店もレンタルドレスに注力  アパレル(縫製)の
進歩発展の必然として労務費の安い国。地域が下請け工業として立ち上がる 香港台湾です。 ヨーロツパの
発注者から一流のパターンが送られて縫製指示書も検査も厳しく指導されれば数年もすれば、たちまち技術も
獲得でき下請けをやりながら自販をはじめついには立派なドレスメーカーになってしまいます。 香港台湾韓国の
ドレスメーカーから格安に仕入れて日本国内でレンタル セルドレスの店が雨後の竹の子状態に そんな時期に
うちはフルオーダードレスの店を金沢に出店することに 他社との差別化戦略はバックはテキスタイルメーカー
生地も色もお望みのまま とことんお客を喜ばすでした 縦15dポリ緯糸レーヨンのサテン 生地ナンバー
649-8   うちは試験反制作の時番号は順送りで001からスタートして649番目の試験反649ノ1番2番3番と緯糸を
変えて9番目の試験反 これがヒットになりました この品番の生地がオーダードレス美露土の看板となりました
 金沢でオーダードレス美露土を出店するにさいし生地小売りも併設することに 生地ショップあざみやの誕生です
まだネット販売などなかった時代です。

2021-07-20 13:47:51

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 Tex Nouveau No 18

玉虫織物は経糸、緯糸をそれぞれ異色に染めて織ることで見る角度により色が変わって見えます
マットな糸、織物  綿、ボイル、ジョーゼットなどより 光沢感のある糸で織るオーガンジーが玉虫効果
がるもっとも強くでます この時代我が社の生産販売は見本提示で販売契約をしたら所定の数量納期
に指定加工染め工場へ納品して終わり 織りあがりの生機(キバタ)検査合格品で決済 売り先のお客様
が染色加工して次のお客へわたします。決済までの期間が長くて 資金が回らないためですが危険もあります。
生機検査で見つからない欠点が加工の熱処理で発現する場合があります。生機A反が 加工C反になります
当然生機代に加工代をプラスして買い戻し処理となり加工C反か゛在庫となり、最悪客先の次工程キャンセル
のペナルテイも支払い要求されます。
長年生機取引が中心でしたがこの15デニールシヤンブレーオーガンジーができて考えた この商品生産の難易度
からしてコピー品で追随するライバルは現れないだろう 先染め織物だから加工代は音染め品より半分か三分の一
ようし注文取って作るのでなく在庫をもってノーミニマム、即納品で販売しようと 誰も真似できないから 慌てず
じっくりまず16色決定して見本帖をつくって価格決定をひと月かけて考えているうちこれで間違いないという信念の
価格がうかびました。 織物なんて古来真似とコピー 特許で保護されるものなんて無い 新商品がよければ
すぐコピーが安値で出てくる世界だし新商品の価格はたちまち下ります。  まず16色セットからはじめて年々
色数を増やしていってとうとう36色までに  このビジネスの良いところは販売したあとで商品にキズがあったり
した場合ごめんなさい全量交換しますと言えることです。販売開始から20年以上1円も値下げしていません
だれも真似しないと思ってたが1社だけあった  トルコが薄地オーガンジーが 得意ですが色もそっくりで
作ってきました。この糸を作ってる日本のメーカーが原糸をトルコへ販売してるし、当然Tex Nouveauの
サンプル帖もおまけ で渡してるはずだから納得。    生産終了してほぼ10年在庫もだいぶ少なくなってきました


 

2021-07-11 18:07:00

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その⑥ ホテル マンダリン オリエンタル トーキョー

大型のホテル建設にはインテリア什器備品一切まとめて門家に応札させるのが普通のやり方ですか゛
日本橋のこのホテル建設に際してはカーテン、カーペット、 シーツ、リネン、テーフ゛ルクロス等々ホテル
で使われる繊維織物生地はすべて日本製で揃えるという企画が持ち上がり全国の織物産地から織物の匠が
選抜される結果になりました。そして完成後に納品業者一覧が素敵な本になりました。経産省の自立事業支援
プログラムにノミネートされた全国のそうそうたる匠の面々が網羅されています。そんな中に入れてもらえて
感激ひとしお   




ロビーのカーテン、タペストリーなどなかなか重厚なものです   うちがてがけたのは客室カーテンです
  イエローゴールドの糸を織り込んだボーダーオーガンジーです。
                                                                                                                  ⑦へ続く

2021-06-30 20:01:28

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その⑤   またまた受賞

続きです
またまた受賞  作品名 「スターダスト」

 数年後またコンテストの時期到来したときに アイデアが沸いた 二重織で四角で閉じた袋の中にガラスビーズを
閉じ込めてみた。生地を透かして光っって見え音まででたら面白かろうと、社内で今年は取るぞ取るぞとさんざ騒いで
この年グランプリは賞金100万円に倍増 準グラ廃止でファブリック賞を受賞 確か賞金25万円だったような
愛知県尾州山地はウールの日本一の産地 テキスタイルデザイナーが職業として成り立つ唯一の産地 蒼々たる
キャリアのデザイナーたちが毎年グランプリを取り合ってるなかで北陸みたいな他産地からの応募はオーソドックスな
もので勝ち目はなくあっと驚くキワモノで勝負 最初から2等賞狙いが的中しました。 この時も温泉で大宴会
全国的なコンテスト受賞や毎年末のビッグサイトの全国展示会出品重ねているうちに桐生、新潟、大阪、和歌山
尾州、浜 などなど 同業者の友人が全国的に出来ました メジャーなところではシヤネル本店のキムさん
ラガーフェルドのアシスタント付き1回ラガーフェルドが出社してコレクション用の生地を選定する為の生地材料を
世界中から集めるのが彼女のお仕事 これいいね!とピックアップあれば2メートル無償提供、パリ本社でラガーフェルド
が採用となって25メートルの正式オーダーとなり以後はコレクション終了後販売着すうにより何十、なん百メートルの
オーダーが入るという仕組み  この時期商品開発費 材料費 出展 出張費がかさみ 売上があっても稼ぎに追いつく
貧乏無し まあ社長となってから一度も楽になったためしはなかったけど  仕事は面白く楽しかった 経営者として
失格ですが

2021-06-28 22:04:41

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その④ ジャパンテキスタイルコンベンション


その④
 どういうわけか愛知県で毎年開催のジャパンテキスタイルコンベンション事務局からコンクール応募しませんか
という案内がきてオパール加工の抜染プリントを出品したら佳作入選で賞金5万円がもらえた。味を占めたわけではないが
翌年思いついたアイデアからシルクにカラーラメをまいた丸撚り銀糸を先染めオーン゛ンジーにトビー織で浮かせ織にしたもの
仕上げセットで予想外にウエーブをおこして 失敗作かとおもいつつも出品したところなんとなんと見事準グランプリ入選
この年審査委員長はあのパコラバンヌ 表彰式には体調不良で欠席 会えなかったが代理出席の弟子からしっかりとお褒めの
講評が曰く 色使いが良い表現にエスプリを感じますとのこと  賞金30万円貰ってその日に社員全員で温泉で大騒ぎ
新聞ネタになったりこれが縁でそのごいろんな出会いが起きてくるのでした。 右側のスーツジャケットは当時オーダードレスを
はじめたのでドレス制作のスタッフが生地で残すより製品にと作ったものです。ウエーブの金糸の上に極薄のオーガンジーを重ねて
実用に耐えるようにしてます。 購入ご希望もありましたがなんとなく手放せずに今にいたっています。
 作品名 「制御不能のウエーブ 98'日本」         その⑤へ続く

2021-06-26 14:17:05

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その③

その③



このころ繊維産業はすでに斜陽といわれ先進国では淘汰の運命とされるが合繊織物では日本は他国の追随を許さぬ
トップランナーで、下請けではなく自立してみずから生産販売して海外へも販売できる織物業者を支援しようと経産省も
かなり頑張っていろいろ事業を展開したものです。 全国の織物産地がお台場ビック゛サイトで合同展示会ジヤパン
クリエーションや 設備資金を超低金利で貸し出す従来の手法は止めて設備に金は出さぬ、アイデアビジネスモデルに
融資ではなく返済無用の助成金を しかも公募で判定は繊維課長がやる 結果発表まで代議士の干渉は許さないと
きたものだ政治力をさんざ利用してきた産地業界ボスに付け入るスキを与えなかったのは見事でした。ここで頭角を
あらわした全国の織物業者たちがそろっって、世界中の業者が集まる上海国際展に出品する流れになりました。
ポリエステルオーガンジーの先駆者として目新しい生地を次々に作って自社のサンプル棚に下げておくだけで
東京、大阪、京都から商社問屋が来てくれた時代が少し続いたので新しい物さえ発表していればお客が選んでくれる
と思っているうちに時代が変わっていきました。生地の世界と製品の世界(アパレル) をつなぐ流通業者激減で生地の
目利ができる人がいなくなった 展示会を期にして新しくビジネスが生まれることがほんとに少なくなり10年もたたずに
展示会もすたれてしまった
 

2021-06-13 21:25:00

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△15d その②

その②    ①より続く     ここで少し歴史をさかのぼって合繊織物発展の基礎
 昭和40年はじめボリエステルが日本で開発された時 東レと帝人が頭文字を取ってテトロンという商品登録を
もって一気に世界へ浸透させるため織物工場を多数系列下請けに取り込んで生産拡大しました。以来北陸の
合繊織物工場はすべからく賃加工システムに組み込まれて 支給された原料を支持通りに織物にするという仕事
我が社は絹織物を生産販売していたが昭和30年に本社工場全焼して 合繊転換に遅れをとり帝人系の2次下請け
でポリエステルの技術蓄積を10年以上やがて 同じ下請けでも試作品を作って提示して注文を取れないか 隷属
でなく対等の取引関係を目指しているうちにとうとう  かっては月にいちど大阪の東レ本社へ出張して生産の進捗
と注文の打ち合わせをしていた身が東レの年一度の顧客パーティに招待されるようになりました。むろん年間
なん百トンと原糸購入する大ユーザーとは比べるべくもない小ユーザーですか゛ライバルの少ない織物分野だからこそ
目立てたことが追い風でした 新しい原糸ができると真っ先に見本を回してもらえました。 それで新製品の生地を
作ってみせると 生地の販売先を東レが紹介してくれるように 時代もずいぶんと変わりました そのじぶんにはメーカー
はもう生地づくりは止めて糸販売専業の時代に 大手織物工場は自立して自力で生産販売してくださいといわれ 
打つ手なくどんどん廃業に  我が社は受注先の商社の倒産に会いいち早く自販を始めていたので他社との差別化
商品開発にいそしんでいました。 ここまで四半世紀経過 22歳で学卒後家業に従事して40歳半ば過ぎ 人並に
キチンと結婚、離婚も体験して仕事が面白く、生産品目のすべてが自社開発品という時期もありました。

                                                                          その③へ続く

2021-06-04 20:03:05

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△15d その⓵

k
△15d その①

 糸の特性で織物の特徴が決まるものですが上のオーガンジーとサテンはどちらも同じ糸で作られます。 正体はポリエステル異型ブライト
モノフイラメント ものものしい名前の糸 太さは15デニール シルクの最細番手と同程度です. まずこの糸の誕生物語から昔々あるところに、昭和の末から平成の始め 90年代末から2000年はじめ 我が社がダイナミックに商品展開して新規販売先を大いに増やしシャネル本社パリまで行ったりそんなことができたのはひとえにこの糸との出会いによるものでした。 長い話になりますがひとつお付き合いを

合繊で極細い糸をつくるには細いノズルから糸をひきださねばならず効率がわるいです。そこで東レや帝人が製造していた糸を分割して細い糸を作る糸加工業者が現れました。 フィラメント10本で200デニールの糸があるとすると、これを10分割すると単糸20デニールの糸が10本できることとなります。 初期のナイロンストッキングはこんな糸を編み込んでつくっていました。 我が社はこの糸でポリエステルオーガンジーを作りました。 それ以前は30デニールマルチフィラメント糸を熱硬化樹脂で硬さをだしてシルクオーガンジーに近い風合いでしたがモノフィラメント20デニール糸にすることで透け感、ハリ、コシがあってなおかつ柔らかい 従来品とは全く違ったオーガンジーができたといっていいでしょう  その後その糸加工業者が断面が△形の15デニールモノフィラメント糸を作って持ってきたので、私はこれをタテ ヨコ異色に染めてシャンブレーオーガンジーにしたてたところ予想外のいい出来て゛ビックリ  そうか糸の断面が丸でなく 三角だから反射性, 透過性に優れて玉虫効果が抜群なのです それだけではなく密度を上げて平織にすればオーガンジーに(左の写真)、これを縦糸に横糸を太目の柔らかい糸でサテンにすればまた金属光沢のあるソフトなサテン(右の写真)ができるのです。 何とも不思議な糸なのです。
すでにべつのポリエステル糸(20d.、60d)で先染めオーガンジーでは製造販売ではトップランナーだったので、これが出来たとき おもいついた。 この製造の難易度からして追随してくるメーカーはいないだろう 先発者利得の極大化をめざすにはどうすべきかと考えた。
そしてついに、         △15d  その②へ続く

2021-05-13 21:42:54

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転写ブリントオーガンジー



経糸ゴールドスエロ 緯糸アイスブルーのシャンブレーオーガンジーに転写プリントヲ置きました  ハリがありながらソフトで柔らかい
オーガンジーです。 糸の特質モロに 透け感と反射が現れています。
 

2021-05-13 21:02:28

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